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患者様

【チワワ】私のヒーロー凛ちゃんへ

こんにちは。

けいです。

この記事は、私が勤務している動物病院の患者様、チワワの凛(リン)ちゃんと

そのご家族を想って書きました。

 

チワワの凛(リン)ちゃんについて

     

凛ちゃんはMさんというご家族のワンちゃんです。

2002年1月26日生まれのロングコートチワワの男の子。

カルテの履歴を見ると、若い頃からの長いお付き合いですが、

13歳くらいまでほとんど病気らしい病気はなく、元気いっぱい。

予防注射や爪切りなどのお手入れで来院されていました。

毛が長くてフワフワしていて、白と薄い茶色の毛色の凛ちゃん。

凛ちゃんのお父さんが

「先生、この子はね、前に飼ってたモルモットの生まれ変わりなんだよ!」

とおっしゃっていたのを覚えています。

   

凛ちゃんのお家は、いつも必ずどなたかがお家にいらっしゃるという

ワンちゃんにとって理想的な環境です。

お正月やクリスマス、お誕生日・・・

ご家族の団らんの真ん中には、いつも凛ちゃんがいました。         

犬はもともと群れで生活する習性があるので、

凛ちゃんの長生きの秘訣のひとつは

いつもご家族に囲まれていたからかな、と思っています。

     

 

病気のこと

 

凛ちゃんは、今年の5月にお母さんの胸の中で亡くなりました。

19歳と3か月、勤務先の病院で一番ご長寿だった凛ちゃん。

しかも凛ちゃんは、まったく病気知らずだったのではなく、

6年前から色々な病気と闘ってきたワンちゃんでした。

 

13歳の時に片側の肺に影がみつかり、肺がんが疑われました。

その3年後には僧帽弁閉鎖不全が、翌年にはてんかん発作が出るようになり、

そして亡くなる約半年前には誤嚥性肺炎になったのです。

ちょうどその頃、わたしも愛犬にガンが見つかり、

抗がん剤治療をしたり、敗血症になったりで

不安でいっぱいの毎日でした。

そんな中、重い病気と向き合って

その都度乗り越えていく凛ちゃんに、何度励まされたことでしょう。

 

「肺がんの転移」「肺水腫の悪化」「誤嚥性肺炎による敗血症」

獣医師として想定する悪い予想を、凛ちゃんはすべて飛び越えていきました。

その度にわたしは、

「動物の生命力は人知を超えている。決めつけてはいけない」

ということを学び、

16歳の愛犬に対して感じていた「いつまた病状が悪化するのか、不安でたまらない」

という気持ちから

「たとえ病気になっても凛ちゃんみたいに、やれることを一緒に頑張ればいい」

という意識に変わることができたのです。

  

 

 

凛ちゃんへ

         

 

わたしは、凛ちゃんにたくさんの元気と励ましをもらいました。

今までも、これからも、凛ちゃんはわたしのヒーローです。

本当にありがとう。

ずっと忘れないよ。

 

 

 

 

 

 

 

 

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